入国及び在留手続
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【2009年07月~09月】
ビザ・在留資格、帰化・国籍取得、国際結婚・国際離婚等

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【目次】08.2010年04月~06月 07.2010年01月~03月 06.2009年10月~12月 05.2009年07月~09月
【目次】04.2009年04月~06月 03.2009年01月~03月 02.2008年10月~12月 01.2008年07月~09月

日本の外国人(移民)政策、欧州流社会統合政策が必要
(参考資料:2009年9月22日、日本経済新聞【経済教室:北脇保之、東京外国語大学教授】)

 外国人移民政策の2つの柱は、出入国管理政策社会統合政策です。前者の政策については、法務省入国管理局(入管)や外務省が担当します。入管は、在留資格認定証明書交付上陸許可在留資格変更許可在留期間更新許可などに携わります。外務省は、査証(ビザ)発給などに携わります。後者の政策については、国全体や地方自治体が担当します。担当すべき分野は、外国人の定住化や滞在期間の長期化に合わせて、雇用・賃金、日本語教育、子供の教育(不就学への対応)、住宅、医療・社会保障、文化、市民権など多岐に及んできました。
 欧州連合EU)の公式文書によると、欧州の社会統合政策のポイントは以下の3点です。第1に、統合は、移民と移民の完全な参加を用意する受け入れ社会との間で進められる、互いの権利とそれに対応する義務を基礎とした、継続的かつ双方向の過程として理解されなければなりません。第2に、統合政策には、全体的なアプローチが最も重要であり、統合の社会・経済的局面だけでなく、文化・宗教的多様性、市民権、参加及び政治的権利をも考慮に入れなければなりません。第3に、総合的な統合政策のカギとなる要素として、労働市場への統合、教育及び言語技能、住宅及び都市計画、健康及び社会福祉、社会・文化環境、国籍・市民権及び多様性の尊重が挙げられます。
 日本は、1990年に改正出入国管理・難民認定法(入管法)が施行されて以来、日系人2世、3世及びその配偶者に、「日本人の配偶者等」又は「定住者」という就労制限のない在留資格を与え、数多くのブラジル人などを受け入れてきました。そして、その中の多くの者に永住許可を与えてきました。しかし、日本は、彼らの滞在長期化・定住化を想定した、受け入れ基盤整備のための社会統合政策を実施してきませんでした。それゆえに、現在の経済危機下で、雇用・賃金、医療・社会保障、日本語教育、子供の教育(不就学への対応)、行政サービスの享受などの分野で、重大な問題が発生し深刻化の一途をたどっています。欧州を参考にした恒久的な社会統合政策の策定及び実施が急務となっています。

偽装認知で日本国籍取得、改正国籍法を悪用
(参考資料:2009年9月3日、読売新聞夕刊及び法務省資料)

 神奈川県厚木市の日本人男性が2006年10月、ペルー人男女間の子供(2005年12月誕生)を偽装認知した疑いがあるとして、神奈川県警は9月1日、3人を電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で逮捕しました。同県警は、DNA鑑定により、当該子供が日本人男性の子でないと特定しました。また、ペルー人男性は「(ペルー人女性の)在留資格を得るために偽装認知をすることにし、日本人男性に頼んだ」と容疑を認めています。
 ペルー人女性は、日本人男性に偽装認知させた当時不法滞在の状態でしたが、虚偽の認知届が厚木市役所に受理されたことにより、不正に在留資格を取得しました。その後3人は、以下の最高裁判所の判決内容を知り、昨年11月11日に偽装認知した子供の日本国籍取得を申請し、今年1月9日に日本国籍を不正に取得しました。
 昨年6月、最高裁判所は「日本人の父と外国人の母との間に出生した後に父から認知された子について、父母の婚姻により嫡出子たる身分を取得した(準正のあった)場合に限り日本国籍の取得を認めていることによって、認知されたにとどまる子と準正のあった子の間に日本国籍取得に関する区別を生じさせていることは、憲法第14条に違反する」と判決しました。
 この判決を受けて、本年1月1日、改正国籍法が施行され、出生後に日本人に認知されていれば、父母が結婚していない場合にも届出によって日本国籍を取得することができるようになりました。3人はこれを悪用し、日本人男性に偽装認知させた後、ペルー人男女間の子供に日本国籍を取得させました。法務省によると、出生後の偽装認知による国籍の不正取得が明らかになったのは初めてです。
 なお、改正国籍法では、虚偽の国籍取得の届出書を提出した者に対する制裁として、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する刑罰が設けられました(国籍法第20条)。また、虚偽の認知届を提出する行為、及び虚偽の国籍法第3条の国籍取得届によって不正に取得した国籍証明書を添付して戸籍法第102条の国籍取得届をする行為についても、公正証書原本不実記載罪刑法第157条第1項)等により、それぞれ5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます。

難民受け入れは先進国としての責務
(参考資料:2009年8月16日、日本経済新聞社説等)

 難民の定義は、1951年に採択された「難民の地位に関する条約」(難民条約)1条A(2)項と、1967年に採択された「難民の地位に関する議定書」(難民議定書)1条に定められています。1981年、日本は難民条約・難民議定書に加入しました。それらによると、難民とは、「人種、宗教、国籍もしくは特定の社会的集団の構成員であることまたは政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けることができない者またはそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まない者」です。
 難民の認定とは、難民条約に定められている各種の義務を履行するために、外国人が同条約に定める難民であることを有権的に確定する行為です。難民の認定を受けようとする外国人は、地方入国管理局に出頭して難民認定申請を行い、その際に提出した資料に基づき、法務大臣が難民の認定・不認定を決定します。難民認定申請所要期間は長期化し平均20ヶ月となっている一方、日本政府からの生活支援金支給期間は原則として4ヶ月に限られています。また、難民認定申請者のうち在留資格を持っていない者については、就労不許可です。その結果、申請者は家賃や医療費等の支払いで苦しい生活を強いられています。人道的に憂慮すべき状況で、早急な改善が望まれます。
 昨年の難民認定申請数は1,599件で前年比95%増となったため、生活支援金の予算が枯渇する見通しとなりました。これを踏まえて外務省は、重篤な病気の人、子供、高齢者、妊婦などに優先して支給することにしました。このため、5月に生活支援金を受けた者は、174人と前月に比べて89人減りました。
 急増する難民認定申請者数は予想しづらく、次年度における財源の確保を難しくしています。したがって、難民認定申請者の生活がこれ以上困窮しないように、外務省による生活支援金以外にも新たな支援体制の枠組みを作らねばなりません。具体的には、難民認定基準見直し難民認定所要時間短縮申請者に対する生活保護健康保険適用就労許可等が挙げられます。それらは簡単に実現できるものではありませんが、難民受け入れは先進国としての責務なので、早急に検討する必要があります。

フィリピン残留日系人2世、「就籍」の訴え本格化
(参考資料:2009年8月3日、日本経済新聞)

 フィリピン残留日系人2世とは、太平洋戦争前や戦中にフィリピンに移住した日本人男性と、現地女性との間に生まれた子供です。現在、彼らは最年少でも63歳と高齢化が進む中、日本の戸籍をつくる「就籍」への取り組みを急いでいます。
 当時の日本とフィリピンの国籍法によると、父親が日本人ならば2世も日本人となりますが、関係を裏付ける資料の多くが戦火で焼失しました。日系人2世は故人を含む約3千人のうち身元未判明者が約8百人残り、フィリピンの国籍さえも得られない無国籍の人も多数います。
 現在まで107人が証拠や資料を東京家庭裁判所に提出し、「就籍」を申し立てました。そのうち31人が許可を得る一方、今年3月には初めて6人が不許可となりました。戦後再発行した父親の婚姻証明書などに、信憑性がないと判断されたためです。しかし、そのうちの2人については、弁護士等の努力の甲斐もあり、東京高等裁判所により許可されました。
 今後、日本での関心がさらに高まり、肉親が名乗り出るなど有力な証拠が見つかることが期待されています。支援グループである、特定非営利活動法人フィリピン日系人リーガルサポートセンターPNLSC)の訴えによると、中国残留孤児のように、戸籍取得の証拠となる孤児名簿を日本とフィリピンの両政府で作る必要があります。

法務省がガイドライン改定、在留特別許可の基準がより明確化
(参考資料:2009年7月10日、日本経済新聞夕刊及び読売新聞夕刊)

 法務省は7月10日、不法滞在の外国人に対する退去強制手続の過程でなされる在留特別許可について、ガイドラインを改定したと発表しました。在留特別許可の許否の判断は法務大臣の自由裁量ですが、許可基準が不透明であり、強制送還を恐れる不法滞在者が出頭しにくいという批判がありました。今回のガイドラインの改定はそうした批判に対応したものですが、法務省によると、あくまで許可基準をより明確にし不法滞在者の自主的な出頭申告を促す(国内に約13万人いるとされる不法滞在者を減らす)ことが狙いで、基準を緩和したわけではありません。
 新ガイドラインにおいて、、自主申告、家族状況、滞在期間、法令違反歴など、許否判断の要素が2006年10月に発表したものより明確に記載されています。今回発表された、在留特別許可の方向で検討する際に考慮する要素(積極要素)と退去強制(強制送還)の方向で検討する際に考慮する要素(消極要素)は以下の通りです。
 積極要素は、①長期間(20年以上)日本に滞在しているうえ、自ら入国管理局に出頭し、他の法令違反がないこと、②日本の小中学校に在学し10年以上日本に住む子と同居しており、不法残留であることを自ら入国管理局に申告したこと、③日本人や特別永住者と結婚し、他の法令違反がないこと、④難病などで日本での治療が必要か、治療を要する親族を看護していること、などです。
 消極要素は、①20年以上日本に住んでいて定着しているものの、旅券等の不正受交付等の罪など出入国管理行政の根幹にかかわる違反で刑に処せられていること、②日本人と結婚しているものの、薬物・拳銃の密輸・売買や売春行為など社会秩序を著しく乱す行為を行っていること、などです。
 なお、日本生まれのフィリピン人の女の子(14)の父母が今年4月に強制送還させられた件について、入国管理局は、新ガイドラインでも退去強制処分の判断は変わらないとしています。

日本語指導が必要な外国人児童生徒数、過去最多の2万8,575人(文科省調査)
(参考資料:2009年7月5日、日本経済新聞)

 1990年の改正入管法施行以降、日系人や新規来訪中国人などの定住化が進行中ですが、彼らの子である学齢期を迎えた外国人児童の数も増加し、日本の学校でも急速に多国籍化・多民族化が進行中です。それに伴い、外国人の子供の教育政策がクローズアップされています。
 文部科学省の調査によると、昨年9月時点で、公立小中高校などに在籍し、日常生活や授業に支障があるため日本語指導が必要な外国人児童生徒数は、過去最多の2万8,575人(前年比13%増)でした。この数は6年連続で増加し、このうち実際に指導を受けた数は2万4,250人(85%)でした。
 母語別では、ポルトガル語が最多の40%で、中国語20%、スペイン語13%でした。学校種別では、小学校が3,791校で1万9,504人、中学校が2,028校で7,576人、高校が342校で1,365人でした。指導対象の児童が1人の学校は2,844校で全体の46%を占め、30人以上の学校は136校(前年比21%増)でした。都道府県別では、愛知県が最多の5,844人で、静岡県が2,903人、神奈川県が2,794人、東京都が2,203人と続きました。
 文部科学省は退職教員の活用などで日本語を指導できる教員の確保を進めるとしています。公立学校における日本語教育の充実のみならず、外国人児童の不就学への対応就学の義務化、大学進学や財政的な支援につながる外国人学校の位置づけなど、外国人と共に生きる日本社会の新たなルール作りを考えていく必要があるでしょう。

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