入国及び在留手続
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【2009年10月~12月】
ビザ・在留資格、帰化・国籍取得、国際結婚・国際離婚等

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【目次】08.2010年04月~06月 07.2010年01月~03月 06.2009年10月~12月 05.2009年07月~09月
【目次】04.2009年04月~06月 03.2009年01月~03月 02.2008年10月~12月 01.2008年07月~09月

法務省・外国人総合支援ワンストップセンター、長野県と愛知県に増設
(参考資料:2009年12月20日、日本経済新聞)

 法務省は19日、外国人総合支援ワンストップセンターを2010年度に、長野県と愛知県に1カ所ずつ増設する方針を固めました。外国人総合支援ワンストップセンターは今年4月に浜松市で全国で初めて開設されましたが、今現在、さいたま市、東京都新宿区を合わせた3カ所しかありません。長野県では首都圏から移住する外国人が増え、また、愛知県では工場等で働く日系人が多く、不景気による雇用状況悪化で生活支援態勢を強化する必要があり、今回の増設決定に至りました。
 法務省によると、外国人総合支援ワンストップセンター開設の趣旨は、外国人住民が日本で生活するために必要な入国・在留手続等の行政手続、生活に関する相談及び情報提供を1つの窓口で迅速かつ正確に受けることが可能となり,外国人住民が地域の生活環境に円滑に適応し、日本での安定した在留活動を行うために必要な支援を実現できることです。
 外国人総合支援ワンストップセンターでは、国と自治体双方の職員が常駐することで、在留手続、就職、医療、子どもの就学等幅広い領域に関する相談に一括して対応しています。また、各ワンストップセンターには、過去20年間で外国人登録法による登録者数が特に増加した、中国人、フィリピン人、ブラジル人、ペルー人等に対応するため、英語、中国語、韓国語のほか、タガログ語、ポルトガル語、スペイン語を話せる職員が配属されます。

中国人女性指紋変え生体認証通過、警察初摘発
(参考資料:2009年12月4日、読売新聞夕刊等)

 退去強制処分を受けた中国人女性が、中国で指先の表皮を手術するなどして指紋を変え偽名で旅券を取得した上で、昨年12月、入国審査時の生体認証を通過し再入国していたことが判明しました。警視庁はこの女性を、入管法違反(不法入国)容疑で逮捕しました。入管によると、警察が生体認証を通過した不法入国者を摘発した事例は今回が初めてです。
 警視庁は先月、中国人等による偽装結婚事件を摘発しました。この女性はこの時、日本人男性と結婚し「日本人の配偶者等」という在留資格を取得していたにもかかわらず、中国人男性と暮らしていました。容疑は電磁的公正証書原本不実記載・同供用です。取り調べの過程で、2007年3月、就労ビザが切れた後も東京の飲食店で活動していたため、不法残留の容疑で退去強制(中国に強制送還)処分を受けていたことが判明しました。警視庁が彼女の入国審査状況を調査したところ、同一人物であるにもかかわらず、退去強制時の指紋と今回の不法入国時の指紋は別物であると判定されていました。
 入管は2007年11月20日の改正入管法施行以来、全国の空海港において、個人識別情報を活用した出入国審査を実施しています。指紋をスキャナーで読み取り、顔写真を撮影するという生体認証システムの活用です。この方法は、テロ対策及び不法滞在者対策として実施されたものです。このシステムには、国際刑事警察機構の指名手配者リスト及び過去の退去強制者リストなど、数十万件のデータが保存されています。施行から2008年11月19日までの1年間、このシステムの活用により入国を認められなかった外国人の数は846人でした。その内、過去に退去強制処分を受けて、一定期間入国を認められていないのにもかかわらず入国を試み、退去を命じられた人の数は748人でした。
 生体認証通過事件については、今年1月、韓国人女性が特殊なテープを使用し指紋を変造して入国していた事例があります。入管はこの事件をきっかけに現在、指紋をスキャナーで読み取る精度を上げたり、スキャナーが異常を探知した場合、入国審査官が肉眼で指紋を確認するなど、チェック体制の強化に当たっています。そして、3月以降、審査官が読み取った指紋を手元の画面で確認し、不審な点があれば、尋問することができるようになりました。今回の中国人女性の事例は今年1月以降実施のチェック体制強化以前の不法入国であり、警察では、他にも同様の不法入国が多数あったとみています。入管も、一昨年11月に生体認証を導入以降、相当数の不法入国者がいるのではないかという懸念を抱き始めています。

外国人参政権の付与、民主党内に推進論
(参考資料:2009年12月3日、日本経済新聞夕刊)

 民主党政権下において、日本に永住する外国人に地方選挙の参政権を付与するための法案提出が現実味を帯びてきました。鳩山由紀夫首相は外国人参政権に関する韓国メディアからの質問に対し、「前向きに結論を出していきたい」と答えました。そして、小沢一郎幹事長は、「一定の要件のもとに地方参政権を与えるべきだ」という意見書を自身のホームページ上に掲載しています。
 民主党内では2008年に設立された永住外国人法的地位向上推進議員連盟が、外国人参政権の付与に関して積極的で、民主党の「2009年政策集」に、永住外国人に地方参政権を付与する方針を盛り込みました。しかし、民主党内と連立与党内には、この動きに対し、慎重かつ消極的な立場の人もいます。そして、野党の自民党内にも慎重・消極派が多数います。
 外国人団体に関しては、在日本大韓民国民団民団)は推進・積極派ですが、在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)は同化を推進する政策であるという理由で反対を表明しています。海外に関しては、約40カ国が外国人に地方参政権を認めています。ベルギー、スウェーデン、ロシア、チリ、韓国、イスラエルなどは国籍を問わずに地方選挙権を認めていますが、とりわけ、ニュージーランドは国政選挙権までも認めています。
 外国人参政権の付与に関する議論は、歴史的な経緯や移民受け入れ政策と絡み複雑化しています。与野党共に反対が根強いばかりか、日本国民の感情も全く統一されていません。時間をかけて国民的な議論を深めていくしかありません。
 この案件を巡る論点は、憲法上の解釈(参政権は国民固有の権利か否か)、判例の評価(1995年最高裁判所が下した外国人の選挙人名簿への登録を巡る判決)、国籍との関係帰化許可の条件緩和との関連)、居住者としての権利義務(納税義務とその対価)、社会的安定(日本の国益)、海外との比較(アジアと欧州との比較)などです。

ミャンマー難民受け入れ、来秋から第三国定住制度試行
(参考資料:2009年11月24日、読売新聞)

 第三国定住制度とは、長期間海外の難民キャンプで暮らしている難民を、人道的な支援が必要であることから、日本などの第三国が受け入れる制度です。難民問題の恒久的な解決策として、国連難民高等弁務官事務所UNHCR)が各国にその取り組みを要請しています。日本政府は、この制度の本格的な実施に向けた試行として、2010年度から3年間、タイの難民キャンプに滞在しているミャンマー難民を、年間30人ずつ合計90人程度受け入れることを決めました。この決定は難民受け入れが少なすぎるという内外の批判に応えたもので、アジアでは初めての第三国定住制度実施国となります。
 日本政府は来年2月ごろ、UNHCRから候補者リストの提供を受けて面接調査を実施し、来年度の30人を決めます。受け入れが決まった難民には、出国前の3~4週間、日本語・日本の生活習慣などについての研修を行います。日本入国後、職業紹介・就学支援・日本語教育など180日間の定住支援プログラムを実施します。以降も、生活相談員による支援を講じます。日本の難民政策において、歴史的な転換点となります。

敗訴の中国人一家、判決文「付言」に基づき在留特別許可(異例の処分変更)
(参考資料:2009年11月3日、日本経済新聞)

 法務大臣が東京都内に住む50歳代の中国籍男性とその家族に在留特別許可を出していたことが2日に分かりました。男性は1988年、日本語学校入学のため来日しました。数年後、中国で結婚した妻も来日し、日本で男児2人をもうけました。男性は工事現場や食堂などに勤務し生活費を稼ぎながら、家族共々在留の資格無し状態で不法滞在を続けました。しかし、2006年に東京入国管理局(入管)の摘発により、一家は退去強制処分を受けることになりました。
 一家4人は退去強制処分取消を求め提訴しました。1審の東京地方裁判所は訴えを退け、2審の東京高等裁判所も2008年9月、「処分は違法ではない」として控訴を棄却しました。このように、法務大臣の委任を受けた入管が下した退去強制処分が、違法を理由に裁判で覆ることはほとんどありません。この処分(判断)は法務大臣の裁量行為です。出入国管理及び難民認定法に基づく法務大臣の判断については、その判断が全く事実の基礎を欠き又は社会通念上著しく妥当性を欠くことが明らかである場合に限り、裁量権の範囲を超え又はその濫用があったものとして違法となります。したがって、上記事項が認められなければ、法務大臣の処分(判断)が違法となることはありません。
 しかし、東京高等裁判所は、男性が約20年間にわたり納税を続けるなど真面目に生活してきたことや、日本で生まれた子が日本語しか話せない事情などに配慮し、以下の内容の「付言」により東京入管に再考を求めました。「一家は日本社会になじみ、特に、子は本国との関係が希薄である。本国での生活は極めて酷な結果をもたらすことが予想される」。
 この付言を受け、男性は上告せず、改めて東京入管に在留特別許可の願出をしました。今年10月、彼らの切なる願いが叶い、一家に在留特別許可が下りました。在留資格は「定住者」です。入管関係者によると、判決文の「付言」に基づき入管が処分を変更したのは、過去に1件あるだけで極めて異例の措置です。今年7月、法務省は「在留特別許可に係るガイドライン」を改定しました。本人の滞在期間、子の就学状況、犯罪歴の有無などを在留特別許可の判断要素とすることを明示しました。このガイドライン改定も今回の処分変更の理由の一つとなっているようです。

国際結婚破綻後の親権問題、ハーグ条約加盟検討急務
(参考資料:2009年10月16日、読売新聞社説等)

 福岡地検久留米支部は15日、実子に対する未成年者略取容疑で逮捕・送検されていた、米国テネシー州在住の米国人を処分保留で釈放しました。米国人と日本人の元妻は1月、テネシー州で離婚しました。同州にある郡裁判所の離婚判決書などには、両親のどちらかが子供とともに州外に引越す場合、事前に相手の同意を得るなどと定められていました。しかし、元妻は8月、米国人の同意を得ずに子供2名と日本に帰国しました。その後、裁判所は子供の監護権を米国人のものとし、地元警察は子供の略取にあたるとして元妻の逮捕状を取っていました。
 上記のような国際離婚後の親権に係る問題は急増しつつあり、早急なハーグ条約への加盟が叫ばれています。国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約は、1983年に発効し、欧米諸国を中心に81カ国が加盟しています。条約では加盟国に対し、子供の発見や元の居住国への送還などの行政協力を義務付けています。親権などの争いは元の居住国の法律に基づいて解決を図ることが原則となっています。
 日本はこの条約に加盟していないため、上記のように、外国人の父親が子供を奪還しようとして、日本の国内法に触れて逮捕・送検されるケースが目立ってきました。このため米国や英国の政府は日本にハーグ条約加盟を求めています。また、日本政府もことの重要性を認識しています。条約加盟を実現させるためには、条約に合わせた国内法を検討していく必要があります。子供の発見や送還にあたる部局、親が送還に応じない場合の強制力の担保等が具体的な検討項目となります。なお、条約では、子供を危険にさらす可能性がある際は送還しなくてもよいと定めています。条約加盟検討が急務です。

法務大臣、敗訴確定後の中国人姉妹に在留特別許可(異例措置)
(参考資料:2009年10月10日、日本経済新聞夕刊)

 千葉景子法務大臣は10日までに、中国人姉(21歳、大学生)及び中国人妹(19歳、大学生)に在留特別許可を出しました。在留資格は「定住者」(1年)です。この在留資格は就労に制限がなく、一定の条件を満たせば期間更新も可能です。
 姉妹は1997年、彼女達の母親が中国残留孤児の娘であるとして、家族と共に中国から入国しました。その後、大阪入国管理局は日本人との血縁関係に疑問があるとして、当該中国人一家に対し在留資格取消処分を下し、2003年9月に一家全員に退去強制を命じました。一家は同年12月、退去強制処分の取り消しを求めて大阪地方裁判所に提訴しました。1審、2審で敗訴後、2006年、最高裁判所で上告が棄却され、一家の敗訴確定しました。その後、大阪府内の高校に通学していた姉妹を残して、両親と来日後に生まれた三女の3人は中国に強制送還されました。
 敗訴確定後に法務大臣が在留特別許可を出すことは極めて異例です。同様のケースとして、両親の不法滞在により退去強制処分を受けていた埼玉県在住のフィリピン人女子中学生(14歳)に対する在留特別許可(今年3月)があります。
 在留特別許可を出すか否かは法務大臣の自由裁量とされています。在留特別許可には明確な基準はなく、その許否は、個々の事案ごとに、在留を希望する理由、家族状況、生活状況、素行、内外の諸情勢、人道的な配慮の必要性、日本における不法滞在者に与える影響等、諸般の事情を総合的に勘案して判断されます。在留特別許可の許否を判断する際に考慮される事項については、当HP内にある『在留特別許可に係るガイドライン(本年7月改訂)』をご参照下さい。

外国籍住民に地方参政権を認めるか否か
(参考資料:2009年10月10日読売新聞社説、
移住労働者と連帯する全国ネットワーク編著『多民族・多文化共生社会のこれから―NGOからの政策提言〈2009年改訂版〉』第8章(現代人文社・大学図書、2009年))

 読売新聞社説は、「外国籍住民に地方参政権を認めることは、憲法の規定や国のあり方という観点から問題が大きい。外国籍住民が参政権を望むなら日本国籍を取得するのが筋である。」と述べています。
 憲法第93条第2項に、「地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。」と書かれています。そして、1995年2月28日に下された最高裁判決の傍論部分には、「我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、その意思を日常生活に密接な関連を有する地方公共団体の公共的事務に反映させるべく、法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない。」とあります。これが、外国籍住民に対する地方参政権付与積極論者の論拠となっています。
 一方、判決の本論は、国民主権の原理に立って、憲法第15条第1項の公務員を選定・罷免する権利は、日本国籍を持つ「日本国民」にあると明示しました。また、憲法第93条にある「住民」も「日本国民」を指すとしています。傍論には法的拘束力がありません。さらに、地方自治体は国の基本政策に関する問題にも密接に関わり、武力攻撃事態法国民保護法は有事における国と自治体の協力を定めています。日本に敵対する国の国籍を持つ、永住許可を受けた者が選挙を通じて、自治体の国への協力を妨げる可能性もありえます。これが外国籍住民に対する地方参政権付与消極論者の論拠です。
 外国籍住民も日本国民と同様に納税の義務を負っています。納税状況の良し悪しは在留資格変更許可や在留期間更新許可等に影響を及ぼしますので、彼らも納税義務の履行に努めています。そして、外国人登録者数は日本総人口の2%弱程度ですが、東京都新宿区のように10%を超える自治体も日本各地に存在しています。外国籍住民に地方参政権を与え、地域住民への公共サービスに彼らの意見を反映させることの是非を真剣に議論する時期に来ているのではないでしょうか。

ベトナム人看護師、在留資格「医療」の在留期限(7年)間近
(参考資料:2009年10月7日読売新聞夕刊、
坂中英徳・浅川晃広著『移民国家ニッポン』第4章(日本加除出版、2007年))

 1993年11月、「ベトナム人看護師養成支援事業」が厚生省(当時)の事業認可を受け、「AHPネットワーク協同組合」の管理下で行われました。この事業は、日本の受け入れ病院の資金提供により、ベトナム人の看護師候補者を養成し、看護師の国家試験(日本語)に合格した者に、看護師として支援病院での就労を認め、7年間の就労期間(在留資格「医療」)終了後、ベトナムに帰国して日本で学んだ技術を生かしてもらうというものです。この事業の趣旨は、研修という人材育成を通じたベトナムへの国際貢献であり、日本で不足する看護師の確保ではありません。
 日本の国家資格を取得したベトナム人看護師たちは、7年の在留期間が切れるのを間近にし、引き続き日本での就労を希望しています。一方、経済連携協定EPA)で来日したインドネシア人とフィリピン人は、看護師の資格を取得すれば就労期間の制限を受けません。こうした在留資格制度の現状に対し、外国人看護師の受け入れ問題に詳しい安里和晃・京大准教授は、「国家資格という要件を求めながら、就労期間を制限するのはおかしい。永住権も視野に入れた長期間の就労を認める制度改正が必要」とし、人口減少・少子高齢化が進む中、「専門職を使い捨てにするようでは優秀な人材を確保できない。もっと先を見据えた議論をすべきだ」と指摘しています。
 こうした規制撤廃論に対し、日本看護協会の小川忍常任理事は、「外国人看護師は研修の一環として受け入れるという国の立場を堅持すべきだ。医療現場の看護師不足は深刻だが、それを外国人で補うのではなく、潜在看護師の復帰などに向け、労働環境を改善するのが先」と反対しています。厳しい経済環境下で日本人失業者が多数いる中、外国人に日本の労働市場を開放すべきか否かという問題もあるので、規制撤廃に対する反対意見が出てくるのは不思議ではありません。
 しかし、ベトナム人看護師のように、年齢が若く、優れた日本語能力があり、看護師という専門知識をも持ち合わせた人材を、本人たちが日本在留を希望しているにもかかわらず、本国に帰国させてしまうのはいかがなものでしょうか。人口減少・少子高齢化という日本の現状を踏まえた上で、将来の日本に必要な在留資格制度を議論していく必要があるでしょう。
 就労可能な在留資格もご参照下さい。

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