入国及び在留手続
Procedures for Entry and Stay in Japan

お問い合わせ Contact
TOP関連情報 ≫【2010年04月~06月】ビザ・在留資格、帰化・国籍取得、国際結婚・国際離婚等
関連情報 Information

【2010年04月~06月】
ビザ・在留資格、帰化・国籍取得、国際結婚・国際離婚等

【目次】12.2014年01月~現在 11.2012年01月~2013年12月 10.2011年01月~12月 09.2010年07月~12月
【目次】08.2010年04月~06月 07.2010年01月~03月 06.2009年10月~12月 05.2009年07月~09月
【目次】04.2009年04月~06月 03.2009年01月~03月 02.2008年10月~12月 01.2008年07月~09月

中国人向け個人観光ビザ(査証)、7月1日から発行要件を大幅緩和
(参考資料:2010年05月09日、日本経済新聞)

 外務省、国土交通省、法務省、警察庁などは、中国人向け個人観光ビザ(査証)の発行要件を7月1日から大幅に緩和することにしました。ビザ発行対象については、現在、年収25万元(約340万円)程度以上の富裕層に限定されていますが、年収3万~5万元(約41万~68万円)程度の中間層にまで拡大されることになりました。ビザ発行地域については、これまでの北京、上海、広州に加え、重慶、瀋陽、青島、大連など中国にある全ての在外公館で取り扱うことになりました。
 国際観光振興機構が2007年に実施した調査では、中国人観光客によるデジタル家電などの物品購入費が欧米からの観光客などによるそれを抑えて世界1位でした。景気が低迷している現況において、4億人を超す中国の中間層の観光需要を取り込み、日本国内での消費支出の拡大につなげていくことが、今回のビザ発行要件の大幅緩和の理由です。
 昨年7月に開始された富裕層限定のビザ発行要件緩和から今年3月まで、個人観光ビザで入国した約1万6千人の中国人のうち、滞在中に所在が不明となった事例はありませんでした。緩和策実施当初懸念されていた不法滞在にはつながっていなかったようです。そのため、今回、景気刺激を目的とする中間層への拡大論が慎重論に優先する形になりました。
 ビザ(査証)を発行する機関である外務省の内規として、各在外公館におけるビザ発行可否の判断基準に用いられる発行要件の新たな案は以下の通りです。①大手発行のクレジットカード(VISAカード、マスターカードなど)の保有、②官公庁や大企業の課長級以上、③年収3万~5万元の安定収入などを総合的に勘案するというものです。
 また、政府は現地職員を増やし、かつ、旅行者の申請を代行する旅行会社への認可も現在の48社から200社程度に増やす方針です。もし来日中の中国人が失踪したり、犯罪に係わったりしたら、仲介会社の認可の停止や取消などで厳しく対応するとのことです。
 これまで、中国の富裕層に対する個人観光ビザの解禁が不法滞在に結びついていないからといって、今年7月から実施される中間層への拡大に関する懸念が払拭されるわけではありません。しかし、景気低迷、円高、新型インフルエンザの流行などにより訪日外国人観光客が大幅に減少する中(2009年1~12月の訪日外国人数は、前年比18.7%減の679万人、韓国は33.4%減の158万人、台湾は26.3%減の102万人[日本政府観光局資料])、今回の中国人向けのビザ発行要件緩和が、外国人観光客総数の増加に伴う国内消費支出拡大の起爆剤の1つになることは間違いありません。関係各所の法的作業などの仕事量は大幅に増えることになりますが、企業や自治体はビザ発行要件緩和の円滑な運用を期待しています。

日系人児童を対象とした「虹の架け橋教室」、日本語や社会生活など役割増大
(参考資料:2010年04月23日、日本経済新聞夕刊)

 「虹の架け橋教室」は昨年10月、景気低迷で職を失うなど生活が苦しくなった日系人の児童を対象に始まりました。この教室の事業目的は、義務教育年齢の児童達に、日本語や「買い物体験」などの社会生活について学ぶ機会を与え、公立学校への就学を促すことです。教室を運営する組織は自治体や特定非営利活動法人(NPO法人)などです。この教室の授業料は無料です。今年2月現在、全国に34教室あり、合計950人が通学しています。
 法務省の統計によると、現在日本に在留する15歳未満の就学年齢の日系人は4万人以上です。日本人と違い外国人には就学義務が課せられていません。そのため義務教育段階での不就学問題が生じています。今現在通学している児童数は正確に把握されていません。その背景には、外国人登録制度において転入・転出の届出義務はないということがあります。正確な居住地が不明では正確な実態を測定することや、自治体が就学案内をすることができません。さらに、不法滞在中の外国人の場合、子の実数を把握することは困難です。
 「虹の架け橋教室」は日本の教育制度(義務教育)の枠外にいた外国人児童の受け皿となっています。経済的理由ばかりではなく、日本語の能力不足などで公立学校に通えない児童の学習の場となっています。しかし、この教室は3年間の時限的な措置であり、その後の運営については未定です。教育現場からこの事業を続行してほしいという声があがっています。運営費用等の面で事業継続は容易なことではありませんが、不就学児童のための受け皿としての役割は大変貴重です。
 なお、入管法における日系人もご参照下さい。

法務省、2010年度中に日系人児童の就学状況調査を開始
(参考資料:2010年04月13日、日本経済新聞夕刊)

 法務省は2010年度中に、日系人児童の就学状況を本格的に調査します。今回の調査対象者は、入国管理局に在留期間更新許可申請に訪れた日系人です。調査方法は、担当官が「調査は更新審査の結果には関係ない」と断ったうえで、任意に聞き取ります。当該児童が日本の小中学校又はブラジル人学校に通っていないことが判明した場合、法務省は居住する市町村などに連絡し、かつ、保護者にも直接、通学を指導します。
 日系人を含め外国人は義務教育の対象外ですが、日系人児童の不就学が長期間に亘ると、母国語であるポルトガル語又はスペイン語能力も日本語能力も不十分な状態となります。これではどちらの社会においても、適応することが難しくなります。法務省は、「不就学は非行や犯罪の遠因となる。調査結果をもとに対策を進め、日系人の生活安定や犯罪の予防につなげたい」としています。
 しかし、法務省幹部は、「調査結果を不就学解消にいかに効果的につなげられるかが課題」とも指摘しています。法務省は今後、文部科学省や日系人住民が多い自治体(滋賀県、群馬県太田市、静岡県浜松市など)に呼びかけ、調査と同時に近隣の学校を紹介したり、自治体の相談窓口を紹介したりできるように調整するとのことです。
 文部科学省は昨年、不就学の外国人児童に学習支援して公立小中学校への転入を目指す、虹の架け橋教室事業を開始しました。昨年度は950人前後が教室に参加しました。しかし、同事業は3年間の限定措置です。このため、日系人住民が多い全国28市町でつくる外国人集住都市会議は昨年11月、外国人の子の就学義務化を国に緊急提言しました。
 同会議の主催者である北脇保之東京外国語大学教授(専門:多文化共生、元浜松市長)は「そもそも日本の公立学校で外国人生徒の受け入れ体制が遅れており、“お荷物”扱いされることも多い。日本語の特別授業等のシステムを整える必要がある」と指摘しています。
 なお、入管法における日系人もご参照下さい。

外国人看護師候補者、国家試験合格率僅か1.2%
(参考資料:2010年04月06日、読売新聞)

 日本はインドネシアやフィリピンと看護師候補者の受け入れについて合意済みです。経済連携協定EPA、人的交流を含む経済交流を行う協定)に基づく、2008年度から始まった受け入れ事業です。ベトナムとも交渉中です。
 看護師候補者は現地の看護師資格保有者です。彼らは入国後(在留資格は特定活動)、まず半年間の日本語研修を受講し、続いて病院で3年間勤務しながら実務を勉強していきます。彼らは毎年看護師国家試験を受験することができますが、滞在中与えられた機会は3回のみです。今回不合格者となったインドネシア第1陣の98人には、あと1回の機会しか残されていません。看護師国家試験に合格した者は、厚生労働大臣の免許を受ければ、看護師として活動できます。その際、在留資格の変更の手続を経て、新たな活動を指定し、新たな在留期間(最大3年間)の許可を受ける必要があります。
 今年2月21日に行われた看護師国家試験では外国人看護師候補者のうち3人が初めて合格しましたが、彼らの合格率は僅か1.2%のみで、日本人の90%を超える合格率に比べて遠く及びません。医療の現場においては、日本語の壁が依然として高いと受け止めているようです。なお、昨年は受験者82人全員が不合格で、今年は251人が不合格でした。試験に出る専門用語の中には、日本人でも読めないような漢字(褥瘡、仰臥位、誤嚥、努責など)が数多くあるようですが、外国人向けの試験対策やインドネシア語などに翻訳された教科書もない状況でした。
 こうした実態を踏まえ、日本病院会など4病院団体協議会では先月、以下の提言を国に提出しました。「①本国での十分な日本語教育、②在留期間を延長し、国家試験の受験機会を増やす」など。また、支援団体「ガルーダ・サポーターズも、試験時間の延長など「日本語のハンディキャップに配慮した特別な措置」を求めました。さらに、長妻厚生労働大臣は「難しい用語を易しい言葉に換言できないか、試験委員会で検討してもらう」と見直しを示唆しています。
 政府は今年度から日本語教師の派遣経費等を施設側に助成します。受け入れを仲介する国際厚生事業団も先月、試験対策用の教科書3種類を受け入れ病院に配りました。
 政府の推計によると、2007年時点で約137万人の看護職がいましたが、2025年には170万人~206万人の看護職が必要とされます。日本看護協会は「看護職の(人員)確保対策は、(日本人有資格者の)離職防止が基本である」と主張していますが、外国人看護師の受け入れも必要となってくるはずです。外国人看護師候補者は、現地の看護師資格を持ち、病院勤務実績もあり、かつ、日本での実務研修における態度も良いとのことです。このような優れた人財に対し、日本語の壁の高さを痛感させた上、国家試験不合格の烙印を押して帰国させてしまうことは、日本の将来にとって望ましいことではありません。
 なお、就労可能な在留資格もご参照下さい。

▲Page Topへ